外科手術を実施した特発性乳び胸の猫の1例
亀戸動物総合病院 幸田 菜々香 はじめに 乳び胸(chylothorax)は胸膜腔内に乳び(chyle)が貯留した状態であり、胸管からの乳びの漏出が原因であると言われている。乳びとは腸管由来の脂肪を豊富に含 […]
左肺前葉にみられた肺葉捻転の犬の1例
亀戸動物総合病院 大平 憲二 はじめに 肺葉捻転は肺葉が肺門部付近で軸方向にねじれ、呼吸困難を呈する疾患である。小動物臨床領域で遭遇することは稀であるが早期に診断、治療を行わなければ死亡する可能性が高い疾患 […]
胆嚢粘液嚢腫の犬の1例
亀戸動物総合病院 池田 雄太 はじめに 犬の胆嚢粘液嚢腫は肝胆道系疾患の中で比較的多いものである。初期は胆汁が泥状になる胆泥症が認められ、進行すると胆汁がゼリー状となり粘液嚢腫と呼ばれる。病態のはっきりとし […]
オゾン・加圧酸素療法に良好に反応した甲状腺機能低下症の犬の1例
亀戸動物総合病院 渡部 大容 はじめに 甲状腺機能低下症は高齢の犬でしばしば発症し、甲状腺ホルモンの欠乏により内分泌性脱毛、ラットテイル、活動性低下、悲観的顔貌、肥満、外耳炎、再発性膿皮症などの症状を呈する […]
熱中症によりDICを併発した犬の1例
亀戸動物総合病院 池田 雄太 はじめに 熱中症は気温、湿度の高くなる夏場、特に車内や冷房の効いていない室内などでおこりやすい。体温が上昇しやすい大型犬や短頭種(パグ、ペキニーズなど)で発症しやすく、重症化す […]
外科手術を行った原発性上皮小体機能亢進症の犬の1例
亀戸動物総合病院 池田 雄太 要約 嘔吐下痢を主訴に来院した14歳の雑種犬を諸検査により原発性上皮小体機能亢進症と診断した。症例は重度の高カルシウム血症を呈していたが、腫大した上皮小体を摘出することで血清カ […]
肝リピドーシスの猫の1例
亀戸動物総合病院 池田 雄太 はじめに 肝リピドーシスは猫に特徴的な肝臓疾患で、様々な原因によって猫が食欲廃絶、絶食状態となると体内の脂質が肝臓へ沈着することで発症する。脂肪変性した肝臓は機能が低下し、徐々 […]
バベシア症に罹患した犬の1例
亀戸動物総合病院 古谷 麻奈実 はじめに バベシア症とは、マダニによって媒介される赤血球内寄生原虫によっておこる疾患である。現在、日本国内では西日本を中心として発生しているが、伴侶動物として犬の全国的な移動 […]
重症膝蓋骨脱臼の治療
亀戸動物総合病院 山田 美友貴 はじめに 膝蓋骨脱臼とは、膝蓋骨が解剖学的な位置から逸脱することで関節痛が発生したり、関節の屈曲伸展機構が正常に機能しない状態をいう。特に伸展機構が機能せず膝関節を屈曲の状態 […]
アンカーピンを用いて整復した小型犬の膝蓋骨内方脱臼の1例
はじめに 小型犬における膝蓋骨脱臼は動物臨床領域において頻繁に遭遇する疾患であり、先天性と外傷性に分類されるが、前者のほうが一般的であり、内方脱臼が外方脱臼に比べ圧倒的に多い。 症例 ポメラニアン、1歳齢、 […]